衣類用防虫剤の種類と使い分けのヒント

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大切な衣類を守るための防虫剤は色々な種類があって、どれに何を使えばいいのか迷っている人もいるでしょう。
今回は、そんな衣類用防虫剤の種類、使い分けを合わせてご紹介いたします。

衣類用防虫剤の種類と衣類の使い分け

パラジクロロベンゼン

無色の板状結晶の見た目をしており、防虫剤の中でも効き目が最も早いのが特徴。
効き目が早い代わりに効果がなくなるのも早いので、こまめな交換が必要です。
このパラジクロロベンゼンは、ウールやシルク、毛皮、綿の衣類に向いています。
ただし、金糸や銀糸、ラメ製品、塩化ビニール製品、スチロール製品、人形、合成皮革には使えません。

ナフタリン

効き目がゆっくりで長期間持続するのが特徴です。
有効期間は12か月のものが多く、ひな人形などの人形系の棒ちゅうに用いられています。
塩化ビニール製品には使えず、ピレスロイド系以外との兼用もNGです。

ピレスロイド系

防虫剤独特の臭いがなく、衣類に臭いがつかない防虫剤なので毎日着ている衣類にも使えます。
他の防虫剤との併用ができるのが特徴で、有効期間は6か月~12か月ほどのものが一般的。
真鍮や銅が含まれているもの、金属製のボタンがついた衣類には使えません。

しょうのう

古くから着物の防虫剤として使われてきたのがしょうのうです。
6か月ほど効果が持続し、穏やかな自然の香りを感じるのが特徴。
着物以外にも絹製品や高級毛皮にも向いており、基本的に使用できない素材はありません。
ただし、金糸、銀糸、金箔には直接触れないよう注意しましょう。

衣類用防虫剤の注意点

ピレスロイド系は併用OK

無臭のピレスロイド系は他の防虫剤との併用がOKです。
しかし、それ以外のものを組み合わせてしまうと化学反応を起こし、大切な衣類にシミができたり変色を起こしたりする原因に。
そのため、衣類用防虫剤を使う際は必ずパッケージ裏面の組み合わせの注意点などを確認してください。

衣類用防虫剤は衣類の上に置く

衣類用防虫剤は引き出しの下の部分に置く人がいますが、防虫剤が蒸発して発生する気体は空気よりも重いので、下に沈んでいく特性があります。
そのため、衣類用防虫剤は必ず上に置いて衣類よりも高い場所に保管しましょう。

密閉した場所に保管する

衣類用防虫剤のほとんどは蒸発した気体が収納場所いっぱいに充満することで、虫の発生を防いでいます。
衣類を保存する場所がきちんと密閉されているか確認をしましょう。
たとえばクローゼットや押し入れの引き出しを開けっぱなしにしていませんか?
面倒でも開ける度にきちんと閉め、気体が外に漏れださないよう注意してください。

まとめ

衣類用防虫剤は大きく分けて4つのタイプがあり、それぞれ防虫する衣類の素材に向き不向きがあります。
また、誤って複数の防虫剤を組み合わせると化学反応によって大切な衣類を汚してしまう原因に。
必ずその衣類用防虫剤の種類に合わせた使い分けを心がけ、衣類を保存するようにしたいですね。

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